船こぎ流し唄

「艪漕ぎ唄」と同様、こちらも漁に出る際に歌われた唄で、戦前に千島や樺太方面で歌われていました。

船を漕ぐ際、音頭をとる人を“波声”と呼び、唄によってスピードを調節したり、乗組員(ヤン衆)の士気を高めたり、疲れを和らげたりと、その存在は非常に重要な役割でした。

そのため、声波船頭にはより多くの唄を知っていることと、場合によっては即興で歌詞を作り上げるスキルが必要であり、それによって漁の出来も変わったと言われています。

↑は「船こぎ流し唄」をアレンジしたものですが、沖に向かう勇ましい雰囲気が想像でき、民謡に親しみを持ちにくい人も、かっこいいと感じるはずです。

 

 

※動画と歌詞が一部異なります

ヤーセノヤーセ(ホヤッセ)

ヤーサノサーセ(ホヤッセ)

ヤーセーホ(キタカホイサ)

あの岬越えればナ また岬出てくるナ

囃子を揃えてナ 櫂先(かじさき)揃えてナ

揃えて ホーエー

 

ヤーセノヤーセ (ホヤッセ)

ヤーサノサーセ (ホヤッセ)

ヤーセーホ(キタカホイサ)

山瀬に雨だろうナ ニシンは大漁だナ

親方喜ぶナ ヤン衆は疲れるナ

疲れる ホーエー (キタカホイサ)

 

ヤーセノヤーセ(ホヤッセ)

ヤーサノサーセ(ホヤッセ)

ヤーセーホ(キタカホイサ)

ニシンの大漁でナ 沖揚げ終わればナ

荷廻し忙しいナ やん衆の船漕ぎだナ

船漕ぎ ホーエー